代襲相続

高齢化のため、日本社会においては親よりも先に子どもがなくなってしまうことも珍しくないのが実情です。

この場合、親の相続はどのように行われるのでしょうか。
このケースでは代襲相続が行われます。
代襲相続が発生すると、普段関わりのない方や遠方にいる方などが相続人となってしまい、相続の手続きがかなり複雑なものとなる場合が多いです。
この記事では、代襲相続についてご説明します。

 

本来相続人となるお子さんが先に亡くなってしまっている場合、亡くなった方のお孫さんや甥っ子などが相続人となる場合が存在します。

この場合の相続を「代襲相続」といいます。
この新たに相続人となった人を代襲相続人といい、死亡した相続人を被代襲者といいます。

 

この代襲相続の相続人の範囲となるのは
①死亡した相続人の直系卑属(子や孫)の場合
②死亡した兄弟姉妹の子の場合
の場合のいずれかです。

 

この相続人が死亡してしまった場合以外にも代襲相続は起こりえます。
それは①相続欠格、②相続廃除の場合です。
①相続欠格
相続欠格とは、相続人が以下の犯罪行為や不正をした場合に相続権を失う制度です。

 

・故意に被相続人または先順位若しくは同順位にある相続人を死亡させ、または、死亡させようとしたために、刑に処せられた
・被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、または告訴しなかった
・詐欺または強迫によって、被相続人が遺言書の作成や、変更することなどを妨害した
・詐欺または強迫によって、被相続人に遺言書を作成させ、または変更などをさせた
遺言書を偽造、変造、破棄、または隠匿した

 

②相続排除
相続廃除とは、相続人(被相続人の兄弟姉妹を除く)が以下の行為をした際に、被相続人が家庭裁判所に請求し、家庭裁判所の審判や調停によってその相続人の相続権を失わせる制度のことです。なおこれは遺言によって行うこともできます。
・被相続人に対し虐待や重大な侮辱を加えたとき
・相続人に著しい非行があったとき

 

これら①相続欠格、②相続廃除の場合にも代襲相続が起こりえるのです。なお相続放棄では代襲相続が生じないことも覚えておいてください。

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伊東 達也先生

伊東 達也Tatsuya Ito

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所属
  • 刑事弁護センター 副委員長
  • 司法問題対策等委員会 委員長
  • 広報委員会 委員
  • 静岡県留置施設視察委員
  • 常葉大学非常勤講師(倒産法)
経歴
  • 1982(昭和57)年 1月 静岡県静岡市 生まれ
  • 2000(平成12)年 3月 静岡県立静岡高等学校卒業
  • 2004(平成16)年 3月 千葉大学法経学部(現 法政経学部)卒業
  • 2011(平成23)年 3月 静岡大学法科大学院卒業
  • 2011(平成23)年 9月 司法試験合格(修習:新65期)
  • 2013(平成25)年 4月 静岡法律事務所入所

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事務所概要

名称 静岡法律事務所
資格者氏名 伊東 達也(いとう たつや)
所在地 〒420-0867 静岡県静岡市葵区馬場町43-1
連絡先 TEL:050-3177-2484
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