交通事故を弁護士に依頼する場合の相場とは?費用について確認しよう
弁護士費用は事務所によって異なります。
弁護士報酬規程を基準に設定していたり、相談料や着手金を無料にしていたりとさまざまです。
また交通事故の場合、自動車保険に付いている弁護士費用特約を利用することで、相談者の費用負担がなくなる可能性もあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
弁護士費用について
弁護士に交通事故の対応を依頼すると、次のような費用がかかります。
- 相談料
- 着手金
- 成功報酬
- 日当
- 実費
また交通事故においては、相談料と着手金を無料とし、「基本報酬+獲得金額の数%」を費用として請求する事務所も多くあります。
弁護士費用の決まり方
着手金や成功報酬は「経済的利益」に応じて決まります。
経済的利益とは、裁判や示談交渉などで得られた損害賠償金などのことです。
- 着手金における経済的利益:損害賠償請求しようとしている額
- 成功報酬における経済的利益:示談等の結果、実際に被害者が受け取る金額
経済的利益の数%が費用として請求されます。
たとえば経済的利益が500万円であり、報酬として経済的利益の10%を請求された場合には、50万円を支払うことになります。
交通事故における弁護士費用の相場
弁護士費用の決定にあたり、弁護士報酬規程を参考にしている事務所や、相談料と着手金を無料にした「成功報酬制」を取っている事務所があります。
具体的な相場は以下の通りです。
相談料
弁護士に相談した際に支払う費用です。
弁護士報酬規程を参考にしている場合、5,000円~1万円/30分が相場となります。
交通事故では相談料を無料としている事務所も少なくありません。
着手金
弁護士に対応を依頼する際に支払う費用です。
こちらも交通事故の場合、無料としている事務所が多くあります。
弁護士報酬規程を参考にしている場合の相場は以下の通りです。
経済的利益 | 着手金 |
300万円以下 | 8%(最低額は10万円) |
300万円を超え3,000万円以下 | 5%+9万円 |
3,000万円を超え3億円以下 | 3%+69万円 |
3億円を超える場合 | 2%+369万円 |
成功報酬
示談交渉や損害賠償請求が終了した時に支払う費用です。
弁護士報酬規程を参考にしている場合、経済的利益額に応じて以下のように決まります。
経済的利益 | 成功報酬 |
300万円以下 | 16% |
300万円を超え3,000万円以下 | 10%+18万円 |
3,000万円を超え3億円以下 | 6%+138万円 |
3億円を超える場合 | 4%+738万円 |
相談料と着手金を無料にしている場合、基本報酬+経済的利益の10~20%を成功報酬とする事務所が多くあります。
基本報酬はおおむね10万円~25万円が相場です。
日当
弁護士が事故現場などに出張する際には日当が発生します。
弁護士報酬規程を参考にしている場合、相場は以下の通りです。
- 3万円~5万円/半日
- 5万円~10万円/1日
実費
示談交渉や損害賠償請求を行うために必要な費用の実費が請求されます。
内訳は交通費や診断書発行手数料などで、金額は事故や怪我の状況などによって異なります。
自動車保険の弁護士費用特約を利用する場合
自動車保険の弁護士費用特約を利用することで、弁護士費用が保険によってまかなわれます。
特約を利用しても、保険の等級には影響を与えません。
ただし補償には上限があります。
補償の上限は次の通りです。
- 相談料:10万円
- 着手金・報酬金などの弁護士費用:300万円
このような弁護士費用保険を利用する場合、「弁護士保険における弁護士費用の保険金支払基準(以下LAC基準)」によって弁護士報酬が決まります。
弁護士費用が補償の上限を超えた場合、依頼者はその分の費用を支払う必要があります。
高度な障害が残った場合など、賠償額が高額になる時には上限を超える可能性があります。
相談料
LAC基準において、相談料は以下のように決まります。
- 相談時間1時間まで1万円
- 超過15分ごとに2,500円
着手金
LAC基準の着手金は、経済的利益額に応じて以下のように決まります。
経済的利益額 | 着手金 |
125万円以下 | 10万円 |
125万円を超えて300万円以下 | 8% |
300万円を超えて3,000万円以下 | 5%+9万円 |
3,000万円を超えて3億円以下 | 3%+69万円 |
3億円を超える場合 | 2%+369万円 |
成功報酬
LAC基準の成功報酬は、経済的利益額に応じて次のようになります。
経済的利益額 | 成功報酬 |
300万円以下 | 16% |
300万円を超えて3,000万円以下 | 10%+18万円 |
3,000万円を超えて3億円以下 | 6%+138万円 |
3億円を超える場合 | 4%+738万円 |
日当
LAC基準では、日当は次のように決められています。
往復2時間を超え4時間まで | 3万円 |
往復4時間を超え7時間まで | 5万円 |
往復7時間を超える場合 | 10万円 |
まとめ
この記事では、交通事故を弁護士に依頼する場合の相場について解説しました。
弁護士費用は事務所ごとに異なります。
弁護士報酬規程を参考にしている場合はそれが相場となります。
相談料や着手金を無料にしている事務所では、基本報酬+経済的利益の10~20%が相場です。
自動車保険に弁護士費用特約が付いている場合には、それを利用すると良いでしょう。
高額な賠償額にならない限り、依頼者の金銭的負担はありません。
交通事故の対応は弁護士にお任せください。
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資格者紹介

伊東 達也Tatsuya Ito
ご相談者様のお話を丁寧にお伺いし、最善の解決策をご提案いたします。
交通事故、相続、借金でお困りの時は、ひとりで悩まずにお気軽にご相談ください。
- 所属
-
- 刑事弁護センター 副委員長
- 司法問題対策等委員会 委員長
- 広報委員会 委員
- 静岡県留置施設視察委員
- 常葉大学非常勤講師(倒産法)
- 経歴
-
- 1982(昭和57)年 1月 静岡県静岡市 生まれ
- 2000(平成12)年 3月 静岡県立静岡高等学校卒業
- 2004(平成16)年 3月 千葉大学法経学部(現 法政経学部)卒業
- 2011(平成23)年 3月 静岡大学法科大学院卒業
- 2011(平成23)年 9月 司法試験合格(修習:新65期)
- 2013(平成25)年 4月 静岡法律事務所入所
Office Overview
事務所概要
名称 | 静岡法律事務所 |
---|---|
資格者氏名 | 伊東 達也(いとう たつや) |
所在地 | 〒420-0867 静岡県静岡市葵区馬場町43-1 |
連絡先 | TEL:050-3177-2484 伊東 達也 宛にご連絡ください |
対応時間 | 平日 9:00~17:30(事前予約で時間外も対応可能です) |
定休日 | 土・日・祝(事前予約で休日も対応可能です) |
アクセス | JR静岡駅よりバス利用で約10分、「八千代町」バス停より徒歩3分 新静岡駅よりバス利用で約6分、「八千代町」バス停より徒歩3分 駐車場あり |